Googleが模索するプライバシー保護と広告の効率性の両立

個人情報保護観点からユーザの行動を収集し続けるのは良くないとして脱Cookieの動きが活発化し始めて、その代替策として、これまでもGoogleが提唱している『FLoC』や『TURTLEDOVE』など、サードパーティからファーストパーティへ、もしくは個人のブラウザ単位へ、個人情報参照の範囲が限定されつつある

Googleも、この両天秤の重しのようなプライバシー保護と広告の効率性をどう両立するかに苦心している

プライバシー意識が高まっている背景には、人々のデジタル広告に対する意識の変化が大きく影響しています。企業のデータ活用に不信感を抱くことが増え、企業側もデータ活用がビジネスの成長に大切であると認識しつつも、その「取り扱いで信頼を損ねると、ビジネスにも悪影響がある」ことにも気づいているのです。人々の意識の高まりを受け、Cookie をはじめとする個人識別子の使用の制限や、利用者自身がプライバシーを管理できるような新たな仕組みの導入といった技術面での変化も進んでいます。

https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/future-of-marketing/privacy-and-trust/the-changing-digitalads-ecosystem/

プライバシー保護観点でのCookie代替策として試験運用中の『FLoC』は様々なところから反対表明が相次いでいてまだ二転三転しそうだが、広告の効率性観点でのCookie代替策については『TURTLEDOVE』を実用化した『FLEDGE』という仕組みを発表している

これは現在、アドサーバ上で行われているネット広告オークションを利用ブラウザ単位で実施しようとする仕組みらしい

Googleは国内トップシェアを占める自社製ブラウザChromeに脱Cookie機能を搭載させることで、それこそ競合他社からの軋轢を生んでいるようだが、今後この方向が進むほど、ブラウザは、誰のPCにもインストールされている汎用アプリケーションというよりも、スマホに近い『わたしのブラウザ』というデバイスめいた役割を帯びていくのかもしれない

▼参考記事
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/future-of-marketing/privacy-and-trust/the-changing-digitalads-ecosystem/

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